文系の子にこそプログラミングを!国語力や表現力が伸びる意外な関係
「プログラミング」と聞くと、どんなイメージがありますか?
「パソコンに詳しい子がやるもの」「数字や計算がたくさん出てきそう...」「うちの子は文系だから向いてないかも...」
多くの方が、プログラミングを「理系のもの」と考えているかもしれません。でも、実はそれ、大きな誤解なんです!
むしろ、文章を読んだり書いたりするのが好きな「文系」のお子さんにこそ、プログラミングはたくさんのメリットをもたらしてくれます。
今回は、プログラミングと国語力の意外な関係についてお話しします。
プログラミングと作文はそっくり!
一見すると全く違うものに見えるプログラミングと作文。しかし、**「自分の考えを整理して、順序立てて表現する」**という点で、実はとてもよく似ています。
例えば、夏休みの思い出を作文に書くとき、いきなり書き始める子はいませんよね?
1.何について書くか決める(旅行のこと、お祭りのこと...)
2.伝えたいことを整理する(一番楽しかったのはどこか、誰と何をしたか...)
3.どんな順番で書くか構成を考える(はじめに、なかに、おわりに...)
実はプログラミングも全く同じです。「キャラクターを右に3歩動かしてからジャンプさせる」という命令を出すにも、
1.何をしたいか決める(キャラクターを動かしたい)
2.必要な動きを分解する(「右に3歩動く」「ジャンプする」)
3.どの順番で命令するか考える(①右に3歩動く → ②ジャンプする)
というように、頭の中で考えを整理し、コンピューターに分かるように順序立てて指示を出す必要があります。
この**「どうすれば、自分の意図が正しく伝わるか?」を考えるプロセス**が、国語の読解力や、分かりやすい文章を書く力に直結していくのです。
「伝わる言葉」を選ぶ力が身につく
コンピューターは、とても素直ですが、少しでも指示が曖昧だと動いてくれません。「あれを、いい感じに動かして」ではダメなのです。
どうすれば正確に動いてくれるのか、言葉を選び、試行錯誤する。この訓練は、相手に誤解なく物事を伝えるための表現力を自然と磨いてくれます。
「もし、このボタンが押されたら、こう動く」
「そうでなければ、こうする」
といったプログラミングの考え方は、接続詞(「だから」「しかし」「もし~ならば」など)を正しく使い、論理的で分かりやすい文章を書く力の土台となるのです。
アイデアを「形」にする楽しさが、表現力を刺激する!
プログラミングの最大の魅力は、自分の頭の中にあるアイデアを、ゲームやアニメーションといった「目に見える形」にできることです。
「こんな物語のゲームを作りたい!」「キャラクターがこんな風に動いたら面白いな!」
そんな自由な発想を、自分の手で実現できるという成功体験は、お子さんの**「もっとこうしたい!」「もっと面白くしたい!」という創造意欲**をどんどん引き出してくれます。
どうすればもっと面白くなるだろう?と試行錯誤する中で、自然と物事を多角的に見る力や、自分だけの表現方法を探求する力が育まれていくのです。